南太平洋の島嶼国パプアニューギニア独立国へ寄贈する消防車について、11月23日〜12月8日まで現地研修を実施しています。対象車両は山口県美祢市、埼玉県行田市から譲り受けたそれぞれ30m、35m級のはしご車で、研修にはメーカー整備部門（株）モリタテクノスよりこの度も技術者派遣協力を頂き、基本操作とメンテナンスについてパプアニューギニアの消防局員たちに説明を行います。

赤道近くに位置するパプアニューギニア国はラバウルで知られる太平洋戦争の激戦地となった国。手付かずの自然や火山は勿論のこと、コーヒーの隠れた産地としても注目され、2018年11月アジア太平洋経済協力会議（ＡＰＥＣ）の開催国となった事は日本でも大きく報道されました。

首都ポートモレスビーは雨期に入る季節ですが、気温21度前後。強い日差しを除けば過ごしやすい気候です。

研修は実質10日間、パプアニューギニア消防局員達と寄贈はしご車の各機能を確認し、最終日には日本大使館による引き渡し式も予定されています。人命を守る目的でありながら使い方を誤れば大事故に繋がりかねない消防車を先ずは安全に正しく、そしてより長く活用してもらえるように取り組んでまいります。

なお、パプアニューギニアへはすでに17年度案件として消防車５台を、18年度で同国エンガ州へ救急車６台を寄贈しており、同様に島嶼国でいえばクック諸島、バヌアツ、ナウルといった国々に対しても、いずれも現地研修を兼ねたプロジェクトを実施しています。

海外援助事業　主査　森田千博