日本外交協会では、2017-18年度の在ニュージーランド日本国大使館「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、クック諸島国に消防車両４台を送りました。中でもはしご車が到着した19年7月には、林田雅明・海外援助事業課長が、メーカーである㈱モリタテクノス東日本の高野聡氏に同行し現地で短期研修を行いました(『日本外交協会報』2018年8月29日号に報告記事掲載)。

　首都のあるラロトンガ島は全周が32㌖、主戦力である空港消防のほか、２カ所に消防団が配置されています。寄贈車両は空港から島のちょうど反対側（16㌖先）にあるテイムリモティア消防団に配備され、常に協力体制にあるプアイクラ消防団からも、研修の視察や引渡式への参加があり、日本の消防車に対する高い評価が得られました。

　そのプアイクラ消防団の署長らがプライベートで来日し、11月1日に当協会事務所を訪れました。日本の消防車に感銘を受け、同消防署も車両調達には関心があるとのことで、同署の現状をうかがい、当協会の事業紹介もいたしました。

　今回の来日目的は、ラグビーワールドカップで隣国ニュージーランドを応援すること。２週間にわたりオールブラックスを追って、日本列島を旅されたそうです。その日はウェールズとの３位決定戦に臨むとのことで、嬉々として調布スタジアムへと出発されました。ＮＺは見事勝利して銅メダルに。世界的なスポーツイベントのおかげで、当協会の交流も深まりました。

　事務局長　寺田恭子