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アルジェ散歩

アフリカ、アルジェリアと聞くと日本人が襲われたテロもある危険な国のイメージがありますが、滞在した首都アルジェについていえば市民が普通に暮らしている治安の保たれた街でした。そんなわけで休日には街中を自由に歩くことができたのでその様子などを…

 

北アフリカ地中海沿岸は、古代ローマの属州であり、ティパサなど世界遺産にもなっている都市遺跡がいくつかありますが、そこへ行かずともアルジェ市内の博物館で彫刻やモザイク画は見ることができます。そのモザイク画から葡萄(酒)や小麦を栽培していたことがわかりますが、あとイルカをはじめとした魚が題材として多くとりあげられていることから漁業にも携わっていたと思われます。

国立考古学博物館
国立考古学博物館

半島から弥生人が渡ってきた後は大きな民族の移動はないのでわれわれ日本人にはよく理解できないのですが、海外に来るとひとつの場所に時代によってさまざまな民族、文化が入り乱れて入ってきていることを実感することができます。ここも同じで中世に入るとオスマントルコの支配下にはいりイスラム文化圏として今にいたっています。

写真(下)は当時の豪族の邸宅を博物館として残しているもので、パティオ(中庭)を中心としたイスラム建築の特徴を見ることができます。建物営繕の仕事をしていた日本大使館も公邸は当時の邸宅を借り上げて使用しているので規模は小さいですがよく似ています。

バルドー博物館
バルドー博物館

ただし市内中心部はフランス植民地時代の建物が多く残っているので、コーランが流れてくるのにどこかヨーロッパの街にいるような錯覚をおぼえます。

写真は広いテラスになった階段の途中から撮っているのですが、建物の間から洗濯物をはためかせながら吹き抜けてゆく地中海からの風を感じます。 左手に見える建物の脇をはいっていくと有名なカスバ地区です。治安上、外国人はガイドなしでははいってはいけないということで4年前に来たときは元警察官のガイドといっしょにまわりました。

中世時のイスラム人居住区で幅の狭い迷路のような階段や坂道に3階建てくらいの建物がはりつくように建ち並んでいます。車がはいれないので荷物は今でもロバが運んでいます。生活するのに不便ということで空地や空き家も多くスラム化しています。

カスバ脇 階段
カスバ脇 階段