コーカサスのジョージア国に11月17日から出張しています。

この機会に2017、2019年両年度在ジョージア日本大使館「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を通じ同国の首都トビリシ市、第２の都市バトウーミ市にそれぞれ寄贈された消防車の現状を視察しました。

トビリシ市に寄贈した高所放水車は、年々増加している高層ビル火災への消火活動に活躍していました。

また、バトウーミ市に寄贈した40㍍はしご車は、同じく高層ビル火災からの人命救助を含めた活動に寄与していました。

ジョージアは１９２１年にソビエト連邦に占領され、ソ連邦内の社会主義国家とされましたが、１９９１年のソ連崩壊で共和国として独立を回復。２００８年にはロシア連邦が軍事侵攻し、ジョージア北部の南オセチアとアブハジアの「独立」を一方的に承認するという、現在のウクライナ情勢と同じ経験をしています。そして今も一部親ロシア系が実効支配している地域を抱えています。

そうしたジョージア国の現状を４年ぶりの再訪で目にして、そこに住む人々の苦労に思いをはせています。

なお、日本は侵攻を受けてロシアと国交断絶したジョージアの要請を受けて2015年4月までの国名呼称「グルジア」（ロシア語）から「ジョージア」に呼称変更しています。

（海外援助事業担当部長　林田　雅明）