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協会だより

ジョージア国へ新たな一石を投じる機会となりました

2020 年度在ジョージア国日本国大使館の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」を通じ、ジョージア国危機管理庁から水槽付きポンプ車の寄贈要請を受け、福島県小名浜市から譲渡を受けた車両を無事お届けしました。ここ数年のコロナ禍の影響で従来にもましてジョージアまでの道のりは遠く、本年3月末日に横浜港から輸出、数カ国を経由した後、5月中旬にジョージア国の港ポチ港に安着しました。


その後、コロナ水際対策緩和策を経て、この車両の一部改造を担って頂いた飛鳥特装(株)の渋谷太一氏の協力のもと、この11月21日から24日までの4日間、ラゴデヒ市で水槽付きポンプ車の運用実技研修を実施しました。

 

ラゴデヒ市消防署の敷地内での研修の様子

研修は、ジョージア国の最東端に位置するラゴデヒ市消防署の敷地内外で行いました。
特に給水と放水を同時に行う自然水利を利用した実習形式を中心に実施しました。研修初日には在ジョージア日本大使館からの視察も頂きました。

 

自然水利を活用した給水、放水の実地訓練をする隊員のみなさん

ジョージア消防隊員のスキルを実践する機会に恵まれたのですが、偶然にも大コーカサス山脈の下の山麓で山火事が発生したため、研修を一時サスペンドする事態にも遭遇しました。

消化模擬訓練の様子

大コーカサス山脈は北西から南東に約1200㌔㍍にわたって伸び、黒海のタマン半島からカスピ海のアブシェロン半島にかけてつらなるアジアとヨーロッパの境界といわれる大きな山脈で、西部はより湿潤な森林地帯になっており、東部は比較的乾燥しています。

研修はそれこそ一喜一憂といった印象でしたが、予定通りのスケジュールの研修を終えました。今までの都市型大型特殊消防車両の経験を生かしながら、「小回りがきく小型消防車」への地域の期待に応えることができる貴重な機会となりました。今後も世界の各地域々々のニーズに応えられるよう、全力を尽くしたいと思っています。

(海外援助事業担当部長  林田 雅明)

 

 


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